2009年11月22日 (日)

四万十式作業道

父ちゃんです。

林業界で話題の「四万十式作業道」。
聞いたことのない人が殆どだと思います。
そもそも、林道と作業道の区別がつかない人が殆どかと。

ちょっと解説すると、
どちらも主に木材の搬出を目的に開設されるもの(一部、違う目的のものがあります)ですが、
林道は、一定の規格に基づいて開設されたもので、立派なものから簡易なものまで、級別に分かれていて、完成すると林道台帳で管理します。
人間の身体でいうと、動脈や静脈の役割ですね。
一方、作業道は、毛細血管の役割で、森林の中にくまなく入っていき、木材生産のための機械が入っていく道です。
よって、一般車の通行は考えていないので、決まった規格はありません。

人工林(人が木を植えて育ててきた林)は、木材生産が最大の目的。
育ってきたスギ・ヒノキを出さなくちゃいけません。
木材は、国際商品で、今や国内で消費される木材の自給率は二割しかありません。
外国産の木材(外材)にいかに対抗していくか?
その答えの一つが、なるたけ生産・搬出を機械化し生産経費を抑える必要がある、
そのためには、林内に高密な路網が必要になる、というものです。

作業道の従来の作り方は、半切半盛。
斜面に対して、掘削した土(切土)を地山に盛りつけ(盛土)、切土面と盛土面で路幅を確保するというやり方です。
盛土は崩れやすく、地山(もともとの山の地面)は強い、というイメージがあるので、どうしても山側に道を追い込んでしまい、切土が多くなる傾向があります。
すると、長大な法面(のりめん)ができてしまう。
山づくりのために道を入れるのですが、かえって山荒らしになることが、ままある。

そこで、四万十式作業道。

これは、高知県四万十町の職員であった田邊由喜男氏が考案した作業道で、以下の特徴がある。
・開設経費が安い。
・丈夫で長持ち。
・法面がすぐに緑化し、自然にやさしい。
・法面が小さくてすむ。

良いことだらけではないか。
詳しくは、以下のページをご覧下さい。
「しまんとジョブ」
http://www.shimanto-job.jp/

前置きが長くなったが、その田邊氏が先週、南会津に来たのである。
田邊氏は、今年の三月で四万十町を退職し、今は林業機械メーカーの顧問を務め、自身でも会社を興して、四万十式作業道の普及と実践を続けている。
田邊氏による四万十式作業道の講義。
座学と実技が行われた。

「地山は強い、とみんな思っているが、そんなことはない。」
「強いところと弱いところが混在していると、弱いところが沈んで凸凹になる。」
「土は前後に振っていく。」
自身の経験から裏打ちされた言葉は、説得力が違う。

そして実技。
田邊氏がバックホウ(ユンボ、油圧ショベルのこと)を操り、山の中に道をつけていった。
表土を路肩に並べ、土を全面的にほぐして均す。
支障木の根株も路肩に置いて、土留として利用する。
地山の高いところの土を低いところに移動し、路線勾配を緩くする。
最後に、バックホウを斜めに細かく前後させて締め固め。

見ている間に、みるみる道ができているのは爽快感さえある。
見ていて、納得。

その夜、田邊氏と奥さんの歓迎会がささやかに開催された。
実に強烈な人だった。
田邊氏は、町役場職員だった時代に、自身でユンボとトラックを購入し、朝4~5時から自分の山で機械を動かし、町に出勤して、帰ってきてから夜までまた機械を動かす。
山を一つダメにしたという。
奥さんも強烈。
商工会の婦人部として、さまざまなイベントを手がけ、町民によるミュージカルなども大成功させた。

高知の言葉は、土佐言葉。
坂本龍馬の「いかんぜよ」とか「~しちゅーがや」といった言葉で、ちょっときつい感じの言葉だ。
その言葉で、まくしたて、ハイテンションの飲みが続いた。

高知県といえば、漫画家の西原理恵子。
あのキャラクターは、西原さん独特のものと思っていたが、高知県では標準的なのだろうか。

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2009年11月10日 (火)

南会津町林業祭

父ちゃんです。

この前の土日、「南会津町林業祭」が開催されました。
薪割り体験やチェーンソーカービング、ツリーイング、薪ストーブ・ペレットストーブ展示、落ち葉のプールなどイベント盛りだくさん。

父ちゃんたちの職場もお手伝い。
パネル展示やゴム鉄砲の射的、クリスマスリース作りなど。

父ちゃんの担当は、木の枝で作る弓とパチンコです。
弓の作り方は、
なるべくまっすぐな灌木を1mくらいに切って、両端にナイフで溝を掘ります。
溝にタコ糸を結んで、枝を少し曲げながら、もう片方の溝に結びます。
これで、できあがり。
矢は、ススキの茎を使いました。

パチンコの作り方は、
二叉の枝を手頃な長さに切って、枝の先に溝を掘り、二つの幅広い輪ゴムをかけます。
輪ゴムと輪ゴムを少し離して、間をビニールテープでぐるぐる巻きにしてとめます。
できあがり。

外に大きな熊の絵を貼ったパネルを置いて、的にしました。
子どもたちにやらせるのですが、どちらかと言うと、お父さんやおじいちゃんたちの方が本気モードに。
「子どもの頃、よくやったよね」と言って、熊を狙っていました。

弓矢の矢は、はじめ、ススキの茎のみでやっていたのですが、まっすぐ飛ばすのが難しい。
頭を重くしたら良いかなと思い、鏃としてドングリをつけてみました。
すると、まっすぐ飛んでいって、威力もつきました。

パチンコは、ドングリや枝を細かく切ったものを弾にして撃ちましたが、ものすごい威力です。
石でやったら危ないので、子どもたちには、絶対石ではやらないよう注意しました。

お客が少なくて、ちょっと寂しい林業祭でしたが、父ちゃんは久々に工作をやって楽しい二日間でした。

蛇足。
それにしても、クリスマスリース作りが、あんなに人気があるとは知らなかった。
ひっきりなしに女性陣がやってきて、作っていった。
リース担当は、暇なし。
父ちゃんも、初めてリースを作ってみました。
結構おもしろい。
今度、本格的にやろうかな。

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2009年4月26日 (日)

火のある暮らしシンポジウム

父ちゃんです。

先週の話。
東京の立川で「火のある暮らしシンポジウム2009」というイベントがありました。
「ふくしま薪ネット」の活動紹介をしてほしいということで依頼があり、父ちゃんも参加してきました。
シンポジウムの報告は、「ふくしま薪ネット」に近日中に載せたいと思います。

このシンポジウムを主催しているのは、「日本の森林をそだてる薪炭キャンペーン実行委員会」。
http://www.sumimaki.org/
これまでにも、様々なワークショップやイベントを開催したり、本を出版したりと精力的に活動しています。

今回、その実行委員会の面々に初めて会いました。
会ってびっくり。
みんな若い。20代の若者が殆どです。
薪炭が身近に無かったことから、かえって薪炭を新鮮にとらえているようです。

シンポジウムに参加した団体は、みんな精力的に活動していて、うちなんかが発表していいのかな、という感じ。
でも、
「今回、団体を選ぶに当たって、ふくしま薪ネットさんは、最初から候補にしていたんですよ」と実行委員会の嶋田さん。
ありがたい、ありがたい。

若いみんなの精力的な活動に、羨望を頼もしさを覚えつつ、大いに刺激を受けた父ちゃんでした。

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2009年4月 5日 (日)

キノコの植菌

父ちゃんです。

いっちゃんの入学式を控えた週末。
いっちゃんと母ちゃんは、髪を切りに行きましたが、父ちゃんとしょうへいは響きの森へ。
岩瀬薪割りクラブの面々と、キノコの植菌をしました。

今回、植菌したのは、シイタケとナメコ。
シイタケはクヌギのホダ木に、ナメコはサクラの木に打ち込みます。
ホダ木にドリルで穴を開け、そこに種ゴマを金槌でトントン。

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このトントンと打ち込む作業は、子どもたちに人気の作業。
みんなで、トントン。
乾いたホダ木は、良い音がする。
民俗楽器の演奏会のようでした。

植菌したホダ木は、林内に伏せこみます。
ちなみにこれは、ナメコ。キノコによって取り扱いが違います。

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午前中の植菌作業を終え、お楽しみのバーベキュー&ジンギスカン。
子どもたちは、ひたすら肉を食い続けました。

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今日植菌した木からキノコが出るのは、来年の秋かな。
こんな風に出てくるのが今から楽しみです。

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2008年11月10日 (月)

焚き火やーい

父ちゃんです。

母ちゃんのもとに、最近ブログ更新してないね、と電話があったようです。
父ちゃんの場合、仕事が忙しくなると、ブログが滞る傾向にあります。

土日も、サッカーの試合やら、いっちゃんの七五三やらで慌ただしい日々。
土曜日には、久しぶりに響きの森へ行って来ました。
11月23日に行われる薪割りクラブの準備作業です。
木を何本か倒したり、山の中に転がっている丸太を出したり、いろいろ山仕事をしてきました。
その中で、広場の傍らにあった丸太を一箇所に集めました。
スギやマツの残材ですが、集めると2m以上の高さに。

これを今度の薪割りクラブでは、燃やします。
豪快な焚き火になることでしょう。
なかなか見れないぞー。
とても楽しみ。
見たい方は、どうぞ薪割りクラブに御参加を。

詳しくは、「ふくしま薪ネット」にて。
http://fukushimamakinet.hp.infoseek.co.jp/index.html

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2008年7月18日 (金)

大きなトチの木

父ちゃんです。

田代山の登山口に向かう林道の途中にカラマツ林があります。
そこの現地調査をしていたら林内に大きなトチの木が。

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直径3mくらいはあるでしょうか。
カラマツ林になる前から生えていた1本だけの生き残り。
先人もこの立派なトチだけは伐れなかったのでしょう。

ここは、林道から近いものの、林道からは見えない場所。
こんな出会いも山の調査の楽しみの一つです。
人知れず立っていたこの木に畏敬の念を覚えました。

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2008年7月15日 (火)

イワナと森林の物語

父ちゃんです。

先週、針生小学校の子ども達とイワナの放流を行いました。
これは、建設業協会の若手会の主催で、森林土木事業への理解を深めてもらおうとの趣旨で毎年行われているもの。
土石流の実験や森林土壌を模した濾過装置の実験と併せて行いました。

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父ちゃんは行くことは前から決まっていましたが、前日、課長から「森林と水」についてしゃべってくれ、との命。
えー、いくらなんでもいきなりじゃないですかー。

一日悩んで、イワナを切り口に話すことにしました。
以下、その原稿です。


イワナと森林の物語

皆さん、今日放流する魚の名前を知ってますか?
そう、イワナです。

このイワナと森林(もり)には深い関係があるのです。
その物語を皆さんにお話しましょう。

イワナは、川の一番上流、奥深くに棲む魚です。

イワナは何を食べているか知っていますか?
川の中にいる川虫や川に落ちてきたいろんな虫を食べています。
この虫たちは、他の虫を食べたり、木の葉を食べたりしています。
森でしか生きられない虫たちです。

また、イワナは暑いところが嫌いです。
森の中の川は、木が日陰をつくってくれるので、冷たいままです。

もし森がなくなったらどうなるでしょう?

エサになる虫たちがいなくなりますね。
それから、水の温度も高くなってイワナがのぼせてしまいます。

それどころか、川の水も無くなってしまうかもしれません。

川の水は、もともと空から降ってきた雨です。
雨が森に降り注ぎ、地面に染み込みます。
森の土は、スポンジのように水をたっぷり含んで、ゆっくり流れ出るので、雨が降っていないときも
森のあちこちから水が湧き出ます。
それが集まって川になるのです。

もし、森が無かったら、雨はガチガチの地面の上をあっというまに流れていきます。
すると、雨が降ったら、川は大洪水。
逆に、雨が降らないときは、川は水が流れなくなってしまいます。

森があることで、いつでも冷たい水が流れる川があるのです。

イワナが棲める川があるということ、これは豊かな森があるということです。

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2008年7月10日 (木)

熊の胆

父ちゃんです。

なだれ防止柵の点検調査で只見町のあちこちを歩いていたときのこと。

ヤブを刈り払いながら進んでいくY君のあとを歩いていた父ちゃん。
突然するどい痛みが走りました。

ハチに刺されました。
刺されたのは右目のまぶた。
みるみる腫れ上がってきます。

アシナガバチの仲間がヤブの中に巣を作っていたようです。
ハチは、2番目に歩いている人が危ない。

次の現場の点検を休んで、濡れタオルでまぶたを冷やしていると、近くに住むおじいさんが、話しかけてきました。
事情を話すと、おじいさんは一旦家に戻り、お皿に何か載せて持ってきました。

お皿の上には、小さな黒い塊があり、それが水で溶いてあります。
それを綿棒でつけると良い、と説明してくれました。

黒い塊の正体は、熊の胆(くまのい)。
ここらでは何にでも使うんだ、とおじいさん。
打ち身や傷薬として、胃薬として飲んだり、食用不振のときになめたり、と万能薬として使うようです。

俺は、熊撃ち(くまぶち)やんねけんど、案内で山に入ったりすんだ。

さすが、只見町。
おじいさんの人情をありがたく受け取った出来事でした。


話は違うけど、石田君のブログに父ちゃんのことが載ってます。
http://yusukeishida.jugem.jp/?eid=553

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2007年12月27日 (木)

猿と柿

父ちゃんです。
さるかに合戦の話では、ありません。

只見町黒谷地区。
只見川支流の黒谷川が深い山を切り刻んだところに集落が点在する山村地区である。
集落のはずれの古い民家の二階の軒先に干し柿が吊してあった。
父ちゃんがその側を車で通りかかると、その軒先から何かが飛び降りた。

ずいぶん、大きな猫だなー。
と思って見ると、一匹ではなく、何匹も山へ向かって逃げていった。
猿である。
中でもひときわ大きな猿が大きなトチノキに登って、こちらを見ている。
威嚇するように吼えたあと、赤いお尻を見せて、ゆっくり山へ向かっていった。

こちらは、車の中だったので冷静に観察できたが、空身で群れに囲まれると、それは恐怖であろう。

最近、猿の被害の話はあちこちで聞く。
軒下の干し柿までやられるとは。
実際にお目にかかると、その解決の難しさを実感した。

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2007年12月11日 (火)

足跡

父ちゃんです。

昨日は只見の山の調査。
只見の山は20~30cmの雪が積もっています。

同行したのは、森林組合のWさん。
父ちゃんの知人には、ワイルドな人が多いけど、この人は別格です。
何せ熊撃ちのハンターです。
先週も一頭捕ったという話をしていました。

さて、雪の上を歩いていると、いろんな動物の足跡が見られます。
熊の足跡がある、とWさんが教えてくれました。

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それがこの写真。
スギ林の中に足跡が続いています。
「この足跡だと、120~130kgの熊だな」とWさん。
雑木林から道路に降りた熊がスギ林に降りていったようです。

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