2023年1月30日 (月)

アバター:ウェイ・オブ・ウォーター

アバター:ウェイ・オブ・ウォーター

監督/ジェームズ・キャメロン
2022/米

大ヒット映画「アバター」の続編。
162分の長尺です。
圧倒的な映像美で、CGによる別世界を見せてくれた前作同様、
今回も海を舞台にとても美しい映像を見せてくれて、長尺だけど飽きさせません。

でも、このもの足りなさはなんだろう。
映像はすごいけど、すごい映像に慣れちゃったかなあ。
ストーリーも薄いしなあ。
長尺にする意味あるかなあ。


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すずめの戸締まり

すずめの戸締まり

原作・脚本・監督/新海誠
2022/日本

日本各地の廃墟を舞台に、
災いの元となる”扉”を閉めていく少女・すずめの解放と成長を描く現代の冒険物語。

見ていて辛くなる。
モチーフは、東日本大震災そのもの。
主人公すずめは、津波で母親を喪った。
戸締まりするために、東北に向かうけど、原発事故で廃墟になった街もでてくる。
アニメでこんなの見せなくても・・・。
と、見終わったあと思った。

けど、
しばらくして考え直した。
アニメの形を取ることで、多くの人に届くのでは。
特に若い世代には、もう東日本大震災なんて、遠い昔の話。
新海誠が、あえて描いた勇気に敬意を表したい。

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THE FIRST SLAM DUNK

THE FIRST SLAM DUNK

原作・脚本・監督/井上雄彦
2022/日本

文句なしの大傑作。
ヤバいっす。
見終わったあと、胸の震えがしばらく止まりませんでした。

原作は、バスケ漫画の金字塔。
漫画やテレビアニメをやっていた頃は、もう社会人だったので、それほどハマっていないのですが、それなりに内容は知ってます。
今回は、原作者による映画化。
連載当時の絵じゃなくて、今の井上雄彦の絵で表現されてます。
完成度が半端ない。
水彩タッチの色使い。
モーションキャプチャを利用したバスケシーンのリアルさ。
3D使っているけど、井上雄彦のペンのタッチを表現した作画。
これ、これ! みんな見たいのは井上雄彦の描く線なんだ!
そして、人物描写の繊細さ。

この映画以降は、アニメ映画の基準が変わるでしょう。


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2022年9月12日 (月)

トップガン マーヴェリック

トップガン マーヴェリック

監督/ジョセフ・コジンスキー
出演/トム・クルーズ/マイルズ・テラー/ジェニファー・コネリー
2022/米

36年ぶりにあの男が帰ってきた。
トム・クルーズの出世作となった「トップガン」。
教官となりトップガンに戻ってきた彼は、若い世代のパイロットたちと困難な任務に立ち向かっていく。

文句なしの傑作。
娯楽映画に徹していて、難しいことはなし。
前作を堪能したおっさん世代にとって、オープニングで戦闘機が飛ぶ中、ケニー・ロギンスの「デンジャーゾーン」が流れてくるだけでも感涙もの。
レイバンのサングラスをかけ、カワサキのバイクにまたがり疾走するトム・クルーズ。
そしてド迫力の戦闘機のシーン。
CGなしの実写というのがすごい。
この映像が、会津産のレンズで撮られているというのも誇らしい。

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さかなのこ

さかなのこ

監督/沖田修一
原作/さかなクン
出演/のん/柳楽優弥/夏帆/磯村勇斗/岡山天音/三宅弘城/井川遥
2022/日本

お魚大好きな子が、さかなクンになるまでの物語。
寝ても覚めてもお魚のことばかり。
他の子とは違うミー坊を母親は全肯定して、のびのびと成長していく。
高校生のミー坊は、不良たちに絡まれるもお魚大好きぶりを発揮し、みんなで魚釣りをするなど、周囲に愛されていく。

さかなクンの半生をのんが演じる。
これだけで、この映画はOKでしょう。
「普通って何? 分かんない。」
マイペースなミー坊に、自分は自分のままでいいんだと、勇気をもらえます。

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2022年8月13日 (土)

同士少女よ、敵を撃て

同士少女よ、敵を撃て
逢坂冬馬/著
早川書房/2021

独ソ戦が激化する1942年、モスクワ近郊の農村に暮らす少女セラフィマの日常は、突如として奪われた。
急襲したドイツ軍によって、母親ほか村人たちが惨殺されたのだ。
自らも射殺される寸前、セラフィマは赤軍の女性兵士イリーナに救われる。
「戦いたいか、死にたいか」そう問われたセラフィマは、イリーナが教官を務める訓練学校で一流の狙撃兵になることを決意する。

ソ連では多くの女性兵士たちが活躍した。
物語自体はフィクションだが、史実に基づく設定になっている。
狙撃兵になった少女が、何を喪い何を得ていくのか。
そして真の敵とは?

戦争の不条理さを描く本作。
折しもロシアとウクライナが戦争を行っている。
人生を翻弄されられた人々が大勢いる。
セラフィマたちが身近に感じられるようになると、双方の戦う人々を思いつらくなってくる。
一刻も早く平穏が戻ることを祈る。

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プーチンの野望

プーチンの野望
佐藤優/著
潮新書/2022

世界を驚かせたロシアによるウクライナ侵攻。
一体、プーチン大統領は何を考えているのか。

ソ連・ロシアを長年見続けてきた著者による分析。
プーチンの内在する論理とは何か?
ロシアはウクライナ東南部を支配下におき、ウクライナの非軍事化を目論んでいる。
しかし、ウクライナには到底受け入れられない要求だ。
どちらも戦争をやめられない。
ではどうしたらよいのか?
著者の結論は次のとおり。

戦争をやめさせるには、どこまでいっても対話しかない。

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物語 ウクライナの歴史

物語 ウクライナの歴史
黒川祐次/著
中公新書/2002

1991年、ウクライナが独立宣言を行い、ソ連邦が消滅した。
ヨーロッパに突然大国が出現した。

ロシアによるウクライナ侵攻。
21世紀にこんなことがあっても良いのかという驚きとともに、ウクライナについて何も知らないなと思い、本書を手にした。

肥沃な大地を有するウクライナは、一時的な独立はあるものの常にロシアやポーランドなどの周辺諸国の支配を受けていた。
それでも独自の文化を失わず、各界に多くの人材を輩出し、不屈の精神をもって独立を果たしたウクライナ。

苦難の歴史を経て独立したウクライナがその国土を維持できることを祈る。

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両手にトカレフ

両手にトカレフ
ブレイディみかこ/著
ポプラ社/2022

「ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー」のブレイディみかこによる初の小説。
「ぼくイエ」では、描けなかった女の子たちが主人公ミアに投影されている。
ドラッグに溺れるシングルマザーの貧困家庭で生活する女子中学生ミア。幼い弟を育てるヤングケアラーでもある。
いろんな問題がうずまく中で生活し、周りに心を閉ざしているミアだが、ふとしたことで金子文子の自伝を手にする。
過酷な境遇に育つ異国の100年前の少女の姿に自分を重ね合わせる。
中学生の同級生たちや集合住宅の隣人たち、ソーシャルたちの関わりの中で事態が大きく動いていく。

ミアとフミコ、懸命に生きる二人の少女がたまらなく愛おしい。

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2022年8月12日 (金)

余白の春

余白の春 -金子文子
瀬戸内寂聴/著
岩波現代文庫/2019
(オリジナルは1975)

ブレイディみかこの「両手にトカレフ」で興味を持った金子文子。
瀬戸内寂聴さんがかつて執筆した金子文子の伝記小説を読みました。

関東大震災後の混乱の最中、捉えられた金子文子とパートナーの朴烈は、皇太子殺害を企てたとして大逆予備罪に問われ、死刑判決を受けます。
無籍者、虐待、貧困と過酷な境遇の中、自らの生を全力で生きた文子は、獄中で自殺します。
わずか23年の生涯でした。
寂聴(当時は晴美)さんはその生涯を実地の取材と資料を織り交ぜて描いていきます。

あまりにも過酷な環境の中、それでも負けずに生き抜いた文子の生き様に圧倒される。
社会とは? 家族とは? 国家とは?
いろんな問いを突きつけられる。
それにしても、これを当時のベストセラーにしてしまう寂聴さんはすごいなあ。
読者の知的レベルもね。

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